相続した不動産が、資産となるどころか、むしろ資産を食いつぶす!

不動産の固定資産税以上に厄介なリスクとは?
相続した不動産が、資産となるどころか、むしろ資産を食いつぶす!
負動産だった?
不動産の厄介なところは、目に見える借金と違って、一見それが資産であるかのように見えるところ
とりあえず相続しておいて、いざとなったら売ればいいと安易に考える
実際は、地方の農村部だけでなく、大都市周辺部のかつての新興住宅地でさえ
タダでも売れない=資産的価値のない負動産だらけになっています
売れないなら、ほうっておけばいい!
不動産を所有すれば、固定資産税を支払う義務を負います
 負動産を所有することは、一生払い続けなくてはいけない負債を背負うことと状況になります
実は負動産というのはこの固定資産税以上に厄介なリスクをはらんでいます
 
亡くなった父親の相続の遺産分割協議がうまくいかず、兄弟の間に深い溝ができ全ての相続が10年間、宙ぶらりんの状況
実家は、名義変更ができないために売却できません
年間4万円ほどの固定資産税は、相続人の代表者が払い続け、10年間、誰も様子を見に行かずに完全に放置していた
ところがある日、実家の隣の人の弁護士を名乗る人物からクレームが入ります
(家屋の老朽化が進み、いつこちらの敷地内に倒れてくるかわからないので、即刻修理をするなり、取り壊すなりしてほしい
実際に被害を受けた場合は、損害賠償を請求します)
相続人の代表という立場で固定資産税を払い続けているので、相続放棄という選択肢はない状況下で、実際その土地に出向いてみると、確かに、実家の家屋は今にも倒れそうなので、損害賠償を請求される事態を避けるため、家屋を解体することも検討すると、解体するのに350万円もの費用がかかるので、兄弟で平等に負担しあうことを検討中に、隣からなんと家屋ごと引き受けてくれるというのです。
立地条件を考えても正直その土地に値がつくとは思えないし、
土地を手放してしまえば、固定資産税の支払いからも解放され、損害賠償を請求される心配もなく、家屋ごと引き取ってもらえるなら解体費用を負担する必要もない
他の兄弟は猛反対。不動産をタダで譲るなんてありえない、譲るならそれ相応のお金を払ってもらえと
(不動産は大事な資産だという思い込みが激しかった)
結局、交渉は決裂し、危うい状態のままさらに放置すること半年、恐れていたことが起こります、家屋の一部が崩壊し、隣の屋根を壊してしまったのです
その損害賠償として80万円もの支払いを余儀なくされてしまいました
このまま家を放置する事もできず、350万円をかけて実家を解体しました
更地にしたことで実質2倍になった固定資産税を今も払い続けています

空き家の放置が大きなリスクを背負う理由!
固定資産税は、不動産の評価額をベースに算出され、評価額が低ければ、固定資産税もほぼゼロ近くなることがあり、あまり財布も痛まないので、そのまま放置され、結果、荒れ放題の空き家が増えています(全国の空き家率は13%)

平成27年の5月に完全施行された、空家対策特別措置法
市町村の空き家対策に法的根拠を与えるために制定されたもので、増え続ける空き家への改善(具体的には修繕や解体など)を促すための法律で、
放置される空き家が増え続けると、老朽化による倒壊などの危険性が高いだけでなく、衛生上の問題、景観上の問題、防犯上の問題など、様々な問題が懸念されるので、特に対策が必要な空き家は特定空家に指定され、強制的な対処が可能になりました
 
その1つが、固定資産税の特例対象からの除外
 固定資産税の特例というのは、建物が建っていれば、その土地の固定資産税の税額は200㎡まで1/6、200㎡を超える部分については1/3に減額される措置のことで、
 特定空家に指定され、この特例措置が解除されると、家屋が建ったままでも、更地と同様の税負担が強いられる
 行政からは、助言や指導から勧告→命令→強制対処(行政代執行、略式執行)と段階的な手順が踏まれます
指定されたからといって即解除ではありませんが、勧告の対象となった時点で特例対象から除外されます
 
強制対処の段階まで進めば、強制的に撤去される可能性もあります
 その費用は一旦公費でまかなわれますが、結果的には所有者に請求されます
税金は高くなるわ、解体費用は負担させられるわで、まさに弱り目に祟り目ですが、その家屋の所有者(相続人)である以上、そこから逃れることはできないのです
 相続した不動産をそのまま放置することは、大きなリスクを伴う行為に繋がるのです
昔から言われていた不動産神話は遠い昔の話です、不動産の本当の価値は相続以前から判断しましょうね(親が不動産を手に入れた苦労とかを知っている程手放し難いものですが、リスクを背負うのは貴方です)