厚生年金と国民年金を年間120万円を220万円にアップ?しかし!

年金の受給額は繰下げ受給制度を使うことで簡単にアップ?

年額120万円の方が制度を使えば最大220万8000円にアップ?

しかし、繰下げ受給制度の普及し無いのは制度に問題点が?

1. オトクなのになぜ普及しないのか?

繰下げ受給制度

公的年金には国民年金と厚生年金があります。

・どちらも原則65歳からの受給となります 但し、特別支給の老齢厚生年金を除く

本当は!

60歳~75歳の間で自由に受給開始年齢を選べることを知らない方も多いのです。

・65歳よりも前に受け取ることを繰り上げ受給

・65歳よりもあとに受け取ることを繰下げ受給

開始年齢をずらせば、受給額にも変化があるのです

繰り上げ受給を選択する場合?

1ヶ月早めるごとに0.4%減り、最大60歳まで前倒しすれば24%減

年金年額が120万円の人の場合、91万2000円!

繰下げ受給をする場合?

1ヶ月ごとに0.7%増額、最大75歳では84%増

年金年額が120万円の人の場合、220万8000円!

約2倍にも増えるとなると、オトク?

(保険料を多く納める必要もないため、年金が少ない人にとっては魅力的)

しかし、繰下げ受給にはデメリットがあるのです

・元を取るには何歳まで生きられたら?

(その損益分岐点は?)

2. 年金の損益分岐点?

・年金の強みとしては、生きている限り一生涯受け取れる!

・早く亡くなると損をする!

(では、損益分岐点は何歳?)

年金年額120万円で、65歳から年金を受け取る場合

  • 70歳時点:600万円
  • 75歳時点:1200万円
  • 80歳時点:1800万円
  • 85歳時点:2400万円
  • 90歳時点:3000万円
  • 95歳時点:3600万円
  • 100歳時点:4200万円

    年額170万4000円にアップした70歳から年金を受け散る場合
  • 70歳時点:0円
  • 75歳時点:852万円
  • 80歳時点:1704万円
  • 85歳時点:2560万円
  • 90歳時点:3408万円
  • 95歳時点:4260万円
  • 100歳時点:5112万円

年額220万8000円にアップ75歳から年金を受け取る場合

  • 70歳時点:0円
  • 75歳時点:0円
  • 80歳時点:1104万円
  • 85歳時点:2208万円
  • 90歳時点:3312万円
  • 95歳時点:4416万円
  • 100歳時点:5520万円

結果は

・80歳の時点では65歳で受給がもっともオトク!

・85歳~90歳の時点では70歳での受給が受給額が高くなり

・95歳の時点では75歳で受給の総額がさらにオトク!

元を取るという視点では総額のシュミレーションも必要ですね!

3. 繰下げ受給の注意点!

・年金の繰下げ受給には、元を取るには長生きが必須!

・それ以外の注意点?

年金受け取りまで働く必要がある

年金の受給開始まで、無収入になるリスクがある!

定年退職後も、何らかの収入を確保する必要があります

働き続けるスキル・健康が必須!

不労所得を得るだけの知識や元本があるのか?

計画的な人生設計を持っていることが重要となります

加給年金が受け取れない

繰下げ受給をすると、加給年金が受け取れなくなる!

加給年金とは?

年金の扶養手当のようなもので、条件を満たす(年下の配偶者がいる方や年の離れた子どもがいる方)配偶者や子どもがいる場合に上乗せされる年金!

年金の総額にかかわるとても重要なポイントなので、条件をしっかり確認しておきましょう!

老後の負担が増えるかも?

年金の額面が増えると所得税や住民税が大幅に増えることも?

介護保険料や後期高齢者医療制度の保険料なども負担が増?

年金から天引きされ、振り込まれる手取り額があまり増えていないかも?

医療費や介護の一部負担金は所得に連動していて、年金額面が高いと3割負担になることも?

4. 年金を増やす以外の老後対策を

年金額だけにとらわれず総合的に判断することです

繰下げ受給制度はとても魅力的ですが、注意点もたくさんあるのです

老後の収入源は年金だけとは限らない!

資産運用で資産の目減りを緩やかに抑えたり、貯蓄として十分な老後資金を確保したりしましょう!

老後資金について、早めに検討することはとても大事です。