2020年版、医療費控除は領収書不要に! 確定申告のやり方は?

2020年版、医療費控除は領収書不要に!
確定申告のやり方は?
所得税の確定申告において、医療費控除を受ける際の提出書類が変わりました
確定申告「医療費控除」のキホン
医療費控除=1月1日から12月31日までに支払った医療費が一定額を超えると、その金額を所得金額から差し引く制度
医療費控除として差し引くことのできる金額は2019年中に
支払った医療費の総額 − 保険金等で補填される金額 – 10万円(所得合計が200万円までの人は所得合計の5%) =医療費控除額(最高200万円)

 医療費控除できる金額は、
医療費が10万円以上の場合と思われがちですが、所得合計が200万円までの人は、指し引ける金額は10万円ではありません
所得の合計が100万円の人
その5%である5万円を差し引いた金額を医療費控除にすることができるのです

2017年分の確定申告から変わった医療費控除 
1、領収書の提出から明細書の添付へ
医療費の領収書の提出は不要になり、領収書の提出に代えて、医療費控除の明細書を提出する
医療費控除の明細書は、医療費の領収書に基づいて病院や薬局の名前、医療費の金額等を記入する書類
国税庁のホームページより明細書の様式をダウンロードできます
確定申告書作成コーナーから確定申告書を作成すれば、医療費控除の明細書の内容が自動で確定申告書に反映

2、セルフメディケーション税制が新設
セルフメディケーション税制 
定期健康診や予防接種など、健康のため、病気予防のために取り組みをしている人を対象
その年中に支払った医薬品等の購入額が1万2,000円を超えると、超えた金額に対して医療費控除を受けられる(最高8万8,000円)

セルフメディケーション税制は医療費控除の特例
通常の医療費控除と併用することができない(.どちらか一方の制度を選択)
セルフメディケーション税制は
2017年1月1日から2021年12月31日までの間に支払った医薬品等の購入費用が医療費控除の対象
確定申告の際の手続きは
①セルフメディケーション税制の明細書
②健康増進等への取り組みを証明する書類(予防接種の領収書や定期健康診断の結果通知等)を添付
医療費控除の明細書の書き方
医療費控除の明細書
1、医療費通知に関する事項
2、医療費(上記1以外)の明細
3、控除額の計算
の3つの項目から成り立ち
1、医療費通知に関する事項は、健康保険組合等が発行する医療費に関するお知らせを添付する場合に記入
受診した病院や医療費が記載された
医療費のお知らせが会社で配られたり、自宅に届いたりします
そのお知らせを添付し、1、医療費通知に関する事項に金額を記入する
明細の記入は不要、お知らせが複数枚ある場合は、合計額を記入
医療費のお知らせが送られてくる時期は?
医療費のお知らせが送付される時期
健康保険組合によって異なり、国民健康保険の場合は自治体によって異なる
協会健保の場合、2019年では1月15日に発送(内容は2018年11月から2019年9月受診分でした。10月から12月受診分については、お知らせに記載されていませんから、自分で明細を作成する必要あり)
WEBサイトで医療費のお知らせを見ることができる健康保険組合もあり
健康保険組合のホームページ等で確認します
医療費のお知らせに記載されていること
1. 被保険者等の氏名
2. 療養を受けた年月
3. 療養を受けた者
4. 療養を受けた病院、診療所、薬局等の名称
5. 被保険者等が支払った医療費の額 
6. 保険者等の名称
健康保険組合のホームページから閲覧内容を印刷できたとしても、その書類を確定申告で添付できるとは限りません
お知らせに、それらが全て記載されているか確認
医療費の明細欄に記入する事項
お知らせ」を利用しない場合は、明細を自分で作成
明細は2、医療費の明細欄に領収書を見ながら
医療を受けた人の名前
病院等支払先の名前等を記入
領収書ごとに書く必要はない
医療を受けた人、病院等ごとにまとめて記入
領収書は捨てずに保管
領収書の提出が不要になっても、明細書に記載した医療費については確定申告時期等から5年間自宅で保管する必要があります
医療費のお知らせを確定申告で添付する場合は、領収書の保管は不要
新方式への完全移行は2020年分の所得税の確定申告からです
2019年分の所得税の確定申告においては、従来通り領収書を添付する方法でも申告が可能ですが、ら
新方式に早めに慣れておいた方が安心
制度を理解して正しく申告をし、還付を受けましょうね